瓦の耐久性 

今日は、地元ビルダーさんの御依頼で

現地調査に行ってきました。

 

 

昭和53年に建てられた建物 

 自分とほぼ同じ年

その後昭和63年に増築された建物で、

改修工事をするにあたり、瓦(屋根)のコンディションを見て

この先何年持つのか?この先何かしらの工事をしなくてはいけないのか?

を調べてもらいたいとの事でした。

 

全体はお見せできませんが、こんな感じの屋根です。↓

 

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40年前の三州陶器瓦  

和型 銀黒 マルスギ製です。

 

大棟は熨斗瓦5段、丸冠

軒瓦は万十軒瓦

袖瓦は並袖瓦

 

今までのメンテナンスは、谷樋を銅板からステンレスに交換したのだけです。

 

40年間基本的にノーメンテナンス

 

日本の住宅の屋根

特に北陸地方

ノーメンテナンスで40年持つ屋根材は 瓦(陶器瓦)だけです。

 

他の屋根材はなんだかんだメンテナンスや葺き替え工事が必要となります。

 

長いスパンで考えると、瓦は初期費用が掛かりますが、今となっては板金屋根とさほど変わらないです。

ですので、20年間しか持たなくて良い家の場合は、

他の屋根材で十分ですが

 

長く持たせたいのであれば

 

軽量瓦でもなく

金属屋根でもなく

スレート屋根でもなく

 

 

陶器瓦(焼成した瓦)がベストです。

 

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40年経ってもこの状態です。

 

瓦は重くて地震に弱いとよく言われますが

崩れる家は躯体が弱い家です

 

今年の初めに、九州熊本にて復興支援の工事を多々手がけてきましたが、

板金の屋根の家もたくさん倒壊していました。

 

逆に瓦屋根でも崩れていない家もたくさんありました。

 

瓦は地震に弱いイメージを

しっかりとした瓦屋根は

地震に強いに変えていきたいと思います。

 

 

 

佐渡島にて

先々週、7月15日と7月16日に佐渡島に行ってきました。

 

理由は、2014年にお世話になった人に会いに行くためです。

 

2014年、佐渡島に大きな物件があり、応援に来てくれとのことで、

富山より、6人で1週間応援に行ってきました。

 

その時の様子がこちら

 

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合同庁舎(現在は消防署) 屋根坪数 約500坪 1500㎡

 

 

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使用瓦  小松瓦 銀黒  

 大棟丸冠1本伏せ 

 軒瓦 アピア軒瓦

 袖瓦 並袖瓦

裏にも釉薬が塗ってあり、比較的に寒さや塩害に強いとされています。

 

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海がすぐそこで、とてもとても綺麗で素敵な現場でした。

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レッカーの折り合いがうまくいかず、15時から22パレットの瓦(約9000枚)を上げたのも、いまとなったら良い思い出です。

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豪快な親方で、最終日

疲れがピークな

昼休みに佐渡金山を案内したいただいたのも今となったら良い思い出です。^^

 

 

今回は追悼です。

 

先月に、瓦メーカーの営業マンから

2016年にお亡くなりになられていたことを聞かされ、

せめて、ご挨拶にと思い、

今回再び、お伺いさせていただきました。 

 

しっかりと、遺影に『早すぎますわ!!!』

とあいさつさせていただきました。

 

本当に早いです。

また、佐渡で仕事させていただきたかったです。

ご縁がありましたら、またお会いしたいものです。  ありがとうございました。

 

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素敵な建物になっていました 

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悲しいほど佐渡の海は綺麗でした

 

機会をみつけて、また御挨拶に来ます。

 

 

 

富山県砺波市 散居村の黒瓦

今日は、屋根点検に砺波市庄川町まで行って来ました。

 

砺波平野の山間に広がる散居村の風景

 

今の時期は、青空と緑と黒い瓦屋根がとても良い風景を醸し出しています。

 

当社が施工した物件ではないのですが、

当時の担当者さんがいないとのことで、当社に点検依頼がありました。

 

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下屋根からの画像です

 

見ての通り、雪止め瓦がありません 

 

豪雪地帯ですので、基本的には雪を全部下に落とします。

 

ここまでの豪雪地帯ですと、三州陶器瓦では、長くは持ちません。

持って30年かと思われます。

 

今回上がっている瓦は 

小松瓦 53判 黒 

比較的高温で焼成していますので、行儀(精度)は悪いですが、

長く持ちます。

 

さてさて、点検にをしに屋根に上がったのですが

 

雪止め瓦に慣れている、自分達は

雪止め瓦が無いと、足を置く場所に困り、とても怖いです。

そして、黒瓦

 

今日の気温は35度超え・・・・

 

瓦を掴むと火傷します。

 

 

なにわともあれ、無事に点検完了しました。

 

とりあえず、異常はありませんでした。

 

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怖かったですが、屋根からの景色は最高でした。

 

 

 

炎天下の中の隅棟工事

暑い日が続きます

熱中症注意ですね^^;

 

今日は、堀瓦工業で請け負わさせていただいています、新築屋根工事をご紹介させていただきます。

 

高岡市T様邸 新築瓦工事

 

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下地の様子です。

野地板は12㎜ 杉板

下葺き材は ガムスター ゴムアスルーフィング

瓦桟木  42mm×15mm 杉材

瓦桟木を浮かすために、垂木ピッチに流水テープを施工しています。

 

使用瓦は 三州陶器瓦 新東和型 極み

低勾配対応防災瓦です。

 

ちなみに防災瓦は、地震や暴風に強いとされていますが、実際のところ

地割や瓦の葺き方の問題ですので、自分的には防災機能は全く必要ないと思っています。

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葺き上がりの様子です。

 

この日は隅棟工事をしてきました。

午前中で36度超え、結局37度になり、日本で一番暑いところになっていました。

とても暑い日でしたが、

 

理屈抜きで

現場は楽しいです。

黒瓦だったため、瓦を持つと火傷しそうでしたが

楽しかったです。

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f:id:hrs119toshitaka:20170713095431j:plain御所8寸鬼

のし瓦石州製 天神のし  鬼際5段(くさび熨斗2段)⇒3段 平冠積みです

綺麗にラインを出さなくてはいけないので、

集中力が必要です。

 

暑さを忘れるぐらい集中できるので、この感覚は大好きです。

 

 

 

人災、雨漏り補修 瓦屋根

今日は雨漏り修理をしてきました。

築、15年

瓦屋根・・・・・・・

雨漏りしている室内です。

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和室の綺麗な柱がご覧の通りです。

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雨漏りしている箇所です。

 

屋根材は瓦屋根

当然、当社が施工した物件ではありません。

 

雨漏りの原因はズバリココ  ↓

 

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大棟を解体したら、ルーフィングが立ち上がっていなく、柱がむき出しに・・・・・・・

これでは、大雨になると熨斗瓦から横に水が走り、室内に入っていきます。

大きな原因はこちらですが、

もう一つの原因が・・・・・・

 

こちらです    ↓

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大棟の土台が広すぎます。 現状は7寸 通常は5寸5分で作成しないと雨が土台内に侵入します。

 

この画像ではわからないですが、熨斗瓦1段目が土台から30mmしか出ていなく、

2段目の熨斗瓦とのチリが30mm・・・・・・

 

これでは、大棟の中に水が入るシステムです。・・・・・・

 

まさに人災

 

建てたところはまともに取り合ってくれなく、当社にお問い合わせがあり、

今回の工事となりました。

 

15年前は、新築住宅がドンドン建ってた時期であり、次から次へと仕事がありました。

 

その反面、管理が行き届いていなく、このような案件は

実はたくさんあります。・・・・・・

 

いい加減な工事、いい加減な管理

金額ありきの工事・・・・・

 

こんな悪循環が嫌で、日本雨漏り修理専門119 (株)HRS を立ち上げた次第です。

 

雨漏りが無くなるまで、お客様が後から安心できる工事を提供し続けて参ります。

 

 

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 下葺き後 

ありえない暴風雨でも雨漏りしないようにします。

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下地工事  

今回の屋根工事が15年ご無駄にならないよう、大棟部の平瓦部まで葺き直しします。

 

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工法は、耐震、耐雪、耐暴風雨となっています。

 

 

ありがとうございました。

 

 

雨漏り調査

 

 

今日は、雨漏り調査に行ってきました。

築、2年で中古住宅として購入され、3年目。 築5年となります。

去年ぐらいから、大雨の時だけ雨漏りが発生するということで、

購入した業者さんにずっと調査を依頼し、補修をしたのですが

未だに雨漏りが直らず

当社に、依頼されてこられました。

以前にも、ブログに掲載させていただきましたが、

補修が適当すぎて、補修の補修からはじまり、

一つ一つ、原因を調査して、

今日が本格的な調査となりました。

 

雨漏り調査は、雨の日ではなく

晴れた日に行います。

雨の日にやると、原因が解らないからです。

 

方法は、ホースによる散水検査のみです。

当社が加盟している日本雨漏り集専門119グループ

サーモグラフィーや赤外線などは、基本使用しません。

営業マンも基本いません。

 

雨の日と同じ状況を作り、雨漏りを再現します。

なので、基本的に現場の経験と職人の知識が不可欠です。

 

今回も、業者さんが一年間わからなかった雨漏りの原因を突き止めてきました。

原因は、軒裏と外壁の取り合い部分からの雨漏り・・・・

1階の窓から雨漏りがしているので、経験不足な方は

その辺を疑うのですが、本当の原因はもっともっと上からの雨漏りでした。

外壁材に、ケミカル面戸(止水面戸ともいいます)が入ってませんでした。

手抜き工事と言えば完全な手抜き工事です。

しかし、こんな工事が結構まかり通ってます。

大手の現場は、どんなにこだわりを出しても、

最終的には図面通りに、仕様書通りに仕上げてください・・・・

と言われます。

お陰様で

そんな仕事に疑問を感じて、今の仕事をさせていただいてます。

 

雨漏りに調査に関しては、みつけられない雨漏りはありません。

どんなことがあっても、

しっかりと原因を突き止め、

長く安心して住めるお家に再生させていただきます。

中途半端な瓦工事 

こんにちは

雨漏調査時に行ってきました。

雨が降るとかなり雨漏するとのことで、当社にお問い合わせいただき、現地調査をさせていただきました。

 

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築50年強

もちろん、今までこの部分はノーメンテナンスです。

 

雪国富山で50年間屋根、ノーメンテナンスは瓦だけです。

 

瓦は重たいですが何か❔

地震に弱いのは躯体です。

何度も言いますが、瓦は悪くありません。

弱体化した、今の建物、

性能ありきの今の建物、

見た目重視の今の建物、

体裁を重視した今の時代

 

段々、瓦が悪者になりますが、本当に気合の入った瓦屋根は100年持ちます。

 

大事なことが見えない今の時代

本当のことが見える目が欲しいです。

 

この建物の雨漏部分はここです↓

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別棟の

葺き替え工事が施してあるこの部分です。

 

10年前に地元の瓦屋さんで葺き替えしたらしいのですが・・・・・・

 

肝心の外壁との取り合いがボロボロです。

 

これでは瓦がどれだけ新しかろうが、ルーフィング(下葺き材)がどれだけ立ち上がっていても、雨漏します。

 

瓦屋さんだから、板金は触りません。・・・・・・

 

はあまりに中途半端で無責任です。

 

屋根だろうが、外壁だろうが、瓦だろうが、板金であろうが、家を守る職人の自覚を持って日々、精進したいものです。

 

きっちり、補修させていただきます。