葺き替え工事をしたのに雨漏り・・・・・・

こんにちは

今日は、とある葺き直し工事を紹介したいと思います。

 

富山県高岡市にある

とある立派な古民家

築70年の素敵な家です。

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今回は外装と内装、そして基礎もフルリノベーションです。

当然、瓦屋根も新しいものに葺き替え工事

となるのですが、

10年程前に葺き替え工事をお客様がやられているので

今回は自分たちの出番は

玄関先、大屋根の破風板を交換するために

袖瓦と桟瓦2列、鬼瓦と大棟を少し解体し、

復旧するという

とても小規模な工事だけでした。

 

 

 

 

綺麗に完了し、完成点検の平瓦の交換も完了して後は完成を待つだけでしたが、

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最近のゲリラ豪雨の後に

監督さんから電話が・・・・・・・・

『堀さん、天井のプラスターボード濡れとるんやけど、雨漏りしてるみたいだわ』

現地に行ってみると、工事はクロスを貼って完了一歩手前

確かに天井が濡れていました。

 

 

 

 

早速、屋根に上がってみると

すぐに原因が・・・・・・

というより、葺き替えした当初から雨が侵入しています・・・・・・

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瓦桟木にキノコが・・・・・・・・

 

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原因はズバリココ!⬇️

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大棟の下に入れなきゃダメな半瓦を入れいてません。

そして、三角冠ギリギリのところで

なんばんが・・・・・・・・

 

 

これでは、前によくいた

オタクの屋根このまま放っておいたら、雨漏りして大変な事になりますよ!!』

と底なしに良い人達の

不安を煽って

屋根にコーキングしまくっていった

インチキ訪問販売業者さんと

なんら変わりありません。

むしろ、地元の瓦屋さんの看板を背負っている分

余計にタチが悪いです。

 

 

やってもらった人に直させてください!!

 

とお客さんに言ったのですが、

 

『雨漏りさせる人にはもう頼みたくない』とのこと

 

まあ、当然といえば当然ですが・・・・

泣き寝入りです・・・・・・

 

こんなことが2度と起こらないように

しっかりと葺き直し工事をさせていただきました。

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瓦屋さんというか外装に関わっている全ての業種に言える事ですが、

雨漏らしは一番の恥です。

 

 

ルール違反はしても

最低限のマナーは守らないと

この先、この業界はどんどんダメになっていきます。

 

職人は死ぬまで勉強や!!

修行時代に親方に言われてこの言葉を胸に

日々精進してまいります。

 

 

 

骨折しているのに傷判 

こんにちは

今日は、雨漏り調査に行ってきました。

 

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築15年

設計士さんが設計したオシャレな家

 

新築当時から、雨が降るたびに土間の石畳みの間のモルタルが濡れてくるらしく

お客様は15年間、ずーーーーーーっと

ストレスを感じながら生活をされていたとの事

 

建てた大工さん

携わった業者さん

いろんな人が原因を調べて

いろんな処置をしたらしいのですが、原因はわからず・・・・・

 

どうにかしたいお客様が、当社のHPを見て

お問い合わせくださいました。

 

現地に着いて、雨漏り調査(散水検査)を開始する前に、

屋根の様子や外壁の納まり具合を確認しました。

 

その様子がこちら ↓

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土台水切りにコーキング・・・・・

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出隅部分にコーキング

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土台水切り入隅部分にコーキング・・・・・・・・

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基礎部分にコーキング・・・・・・・・・・・・・

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基礎と石の取り合いにコーキング・・・・・・・・・・・・・

 

一番ダメなパターンです。

 

下手な鉄砲数打ちゃ・・・・・・です。

 

これは、原因が解らない業者さんがとりあえず、何かしないとカッコがつかないので

とりあえずやったパターンです。

 

一番アカンやつです。

 

お題の通り、骨折しているのに

傷判貼っているのと同じです。

 

実は、業者さんでもこのパターンがかなり多いのが実状です。

 

わからなかったら、わからないと言えない人が増えたのかもしれません。

 

ちなみに、雨漏りの原因は、この日に突き止めています。

企業秘密ですが・・・・・

 

 

しっかりと対処し、直して安心の家に戻していきます。

 

 

 

北陸地方と東北地方が

8月2日にようやく梅雨明けしました。

 

北陸は平年より2週間遅い梅雨明けとなりました。

 

まあ、今年は雨の少ない梅雨でしたが・・・・・・

全国的にもそうですが、雨が降るときは

局地的に

極端な大雨が降ります。

 

年々、極端なありえない雨の度数がひどくなっていってます。

 

いわゆる

ゲリラ豪雨.....

 

この雨が増えると

雨漏調査の依頼が、増えます。

 

 

今日は、太陽光発電工事をされている業者さんからの依頼でした。

 

4年前に他のリフォーム業者さんでスレート(カラーベスト)の塗装をし、

3年前にその太陽光発電工事をされている業者さんで太陽光パネルを取り付けたとの事でした。

 

現地に行くと、両方の業者さんがおられました。

自分は公平に調査をさせていただく立場ですので、

とりあえず、屋根に上がらせていただくことに

 

 

 

 

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太陽光パネルが取り付けてあり、雨漏りする場合が多々あります。

しかし、しっかりと施工してあれば、問題はありません。

雨漏り箇所と太陽光パネルの取付金具を調べます。

 

今回のパネルは三菱製

 

三菱製は屋根の垂木固定が原則 

 

垂木から金具が外れていないか?

ブチルシートの取付が適正なのか?

などをチェックします。

 

今回は太陽光パネルの取付に問題はありませんでした。

 

 

雨漏り箇所を中から調べると、どうも屋根の頂部あたりから入っています。

 

散水調査をさせていただきました。

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結果は、大棟と隅棟の取り合い部分からの漏水でした。

 

原因は、塗装時に縁切りをしていなかったこと・・・・・・

 

縁切りとは塗装後に上下のスレートの重なり部分を切り離してあげることです。

 

これをやらないと、中に入った水が外に出なくなってしまい、雨漏りにつながります。

 

これをわかっていない塗装業者さんが多いのも事実です。

 

屋根材は、一度雨を中にいれて、外に出すのが基本です。

 

塗装をされる場合は、十分気を付けてやっていただきたいものです。

 

瓦の耐久性 

今日は、地元ビルダーさんの御依頼で

現地調査に行ってきました。

 

 

昭和53年に建てられた建物 

 自分とほぼ同じ年

その後昭和63年に増築された建物で、

改修工事をするにあたり、瓦(屋根)のコンディションを見て

この先何年持つのか?この先何かしらの工事をしなくてはいけないのか?

を調べてもらいたいとの事でした。

 

全体はお見せできませんが、こんな感じの屋根です。↓

 

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40年前の三州陶器瓦  

和型 銀黒 マルスギ製です。

 

大棟は熨斗瓦5段、丸冠

軒瓦は万十軒瓦

袖瓦は並袖瓦

 

今までのメンテナンスは、谷樋を銅板からステンレスに交換したのだけです。

 

40年間基本的にノーメンテナンス

 

日本の住宅の屋根

特に北陸地方

ノーメンテナンスで40年持つ屋根材は 瓦(陶器瓦)だけです。

 

他の屋根材はなんだかんだメンテナンスや葺き替え工事が必要となります。

 

長いスパンで考えると、瓦は初期費用が掛かりますが、今となっては板金屋根とさほど変わらないです。

ですので、20年間しか持たなくて良い家の場合は、

他の屋根材で十分ですが

 

長く持たせたいのであれば

 

軽量瓦でもなく

金属屋根でもなく

スレート屋根でもなく

 

 

陶器瓦(焼成した瓦)がベストです。

 

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40年経ってもこの状態です。

 

瓦は重くて地震に弱いとよく言われますが

崩れる家は躯体が弱い家です

 

今年の初めに、九州熊本にて復興支援の工事を多々手がけてきましたが、

板金の屋根の家もたくさん倒壊していました。

 

逆に瓦屋根でも崩れていない家もたくさんありました。

 

瓦は地震に弱いイメージを

しっかりとした瓦屋根は

地震に強いに変えていきたいと思います。

 

 

 

佐渡島にて

先々週、7月15日と7月16日に佐渡島に行ってきました。

 

理由は、2014年にお世話になった人に会いに行くためです。

 

2014年、佐渡島に大きな物件があり、応援に来てくれとのことで、

富山より、6人で1週間応援に行ってきました。

 

その時の様子がこちら

 

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合同庁舎(現在は消防署) 屋根坪数 約500坪 1500㎡

 

 

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使用瓦  小松瓦 銀黒  

 大棟丸冠1本伏せ 

 軒瓦 アピア軒瓦

 袖瓦 並袖瓦

裏にも釉薬が塗ってあり、比較的に寒さや塩害に強いとされています。

 

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海がすぐそこで、とてもとても綺麗で素敵な現場でした。

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レッカーの折り合いがうまくいかず、15時から22パレットの瓦(約9000枚)を上げたのも、いまとなったら良い思い出です。

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豪快な親方で、最終日

疲れがピークな

昼休みに佐渡金山を案内したいただいたのも今となったら良い思い出です。^^

 

 

今回は追悼です。

 

先月に、瓦メーカーの営業マンから

2016年にお亡くなりになられていたことを聞かされ、

せめて、ご挨拶にと思い、

今回再び、お伺いさせていただきました。 

 

しっかりと、遺影に『早すぎますわ!!!』

とあいさつさせていただきました。

 

本当に早いです。

また、佐渡で仕事させていただきたかったです。

ご縁がありましたら、またお会いしたいものです。  ありがとうございました。

 

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素敵な建物になっていました 

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悲しいほど佐渡の海は綺麗でした

 

機会をみつけて、また御挨拶に来ます。

 

 

 

富山県砺波市 散居村の黒瓦

今日は、屋根点検に砺波市庄川町まで行って来ました。

 

砺波平野の山間に広がる散居村の風景

 

今の時期は、青空と緑と黒い瓦屋根がとても良い風景を醸し出しています。

 

当社が施工した物件ではないのですが、

当時の担当者さんがいないとのことで、当社に点検依頼がありました。

 

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下屋根からの画像です

 

見ての通り、雪止め瓦がありません 

 

豪雪地帯ですので、基本的には雪を全部下に落とします。

 

ここまでの豪雪地帯ですと、三州陶器瓦では、長くは持ちません。

持って30年かと思われます。

 

今回上がっている瓦は 

小松瓦 53判 黒 

比較的高温で焼成していますので、行儀(精度)は悪いですが、

長く持ちます。

 

さてさて、点検にをしに屋根に上がったのですが

 

雪止め瓦に慣れている、自分達は

雪止め瓦が無いと、足を置く場所に困り、とても怖いです。

そして、黒瓦

 

今日の気温は35度超え・・・・

 

瓦を掴むと火傷します。

 

 

なにわともあれ、無事に点検完了しました。

 

とりあえず、異常はありませんでした。

 

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怖かったですが、屋根からの景色は最高でした。

 

 

 

炎天下の中の隅棟工事

暑い日が続きます

熱中症注意ですね^^;

 

今日は、堀瓦工業で請け負わさせていただいています、新築屋根工事をご紹介させていただきます。

 

高岡市T様邸 新築瓦工事

 

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下地の様子です。

野地板は12㎜ 杉板

下葺き材は ガムスター ゴムアスルーフィング

瓦桟木  42mm×15mm 杉材

瓦桟木を浮かすために、垂木ピッチに流水テープを施工しています。

 

使用瓦は 三州陶器瓦 新東和型 極み

低勾配対応防災瓦です。

 

ちなみに防災瓦は、地震や暴風に強いとされていますが、実際のところ

地割や瓦の葺き方の問題ですので、自分的には防災機能は全く必要ないと思っています。

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葺き上がりの様子です。

 

この日は隅棟工事をしてきました。

午前中で36度超え、結局37度になり、日本で一番暑いところになっていました。

とても暑い日でしたが、

 

理屈抜きで

現場は楽しいです。

黒瓦だったため、瓦を持つと火傷しそうでしたが

楽しかったです。

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f:id:hrs119toshitaka:20170713095431j:plain御所8寸鬼

のし瓦石州製 天神のし  鬼際5段(くさび熨斗2段)⇒3段 平冠積みです

綺麗にラインを出さなくてはいけないので、

集中力が必要です。

 

暑さを忘れるぐらい集中できるので、この感覚は大好きです。